【小児科医直伝】子連れ海外直前の発熱や伝染病、屋台の食べ物など…7つの質問に答えてもらいました - 子連れ海外旅行☆旅キッズ


Published on 08.05.01

【小児科医直伝】子連れ海外直前の発熱や伝染病、屋台の食べ物など…7つの質問に答えてもらいました

海外で気をつけるべきポイントは?

長時間のフライト、旅先での急激な気温や湿度の変化、そして時差ボケ――海外に行くとオトナでも体調管理が大変でアす。

ましてや体力のない子供の場合、ちょっとした環境の変化で身体に負担がかかり、ときに発熱するなど体調を崩してしまうことも。

せっかくの海外旅行をめいっぱい楽しむためには、まずは健康第一。

「クスリは何を持っていけばいい?」「旅先で体調を崩したらどうしたらいいの?」「伝染病が気になる!」―

−ママトラベラーが気になるギモンやお悩みを携えて、旅先で元気に過ごすための秘訣を総合病院小児科のF医師にうかがってきました。

Q1 旅行直前に発熱したら?

旅行の前日までなら、かならず医師に診せるようにしてください。

経過を予想して、出発までに身体の状態の立て直しができないと判断されたら、ここはいさぎよく「諦める」覚悟も必要です。

麻疹など発症直後はカゼと区別のつかない病気も多いですし、感染性の病気だと、飛行機の密閉空間で他人に移す危険もあります。

出発当日に体調を崩した場合は、1日延ばしてでも受診することをおすすめします。旅先で症状が急変する可能性もゼロではありません。

子連れ旅行では、くれぐれもムリは禁物です。

Q2 クスリはナニを持っていけばいい?

赤ちゃんの場合、市販の薬など使えないことが多いですから、小児科で事情を話して、解熱剤(座薬など)や下痢止め、風邪薬、虫刺され用の薬などを処方してもらって持参するといいでしょう。

「海外旅行に行くので」と相談すれば、常備薬の範囲で処方してくれると思います。

tk080514.jpg慢性の病気がある場合は、その薬を多めに持っていくことをお忘れなく。

旅先ではなにがあるかわかりませんので、なにかの事情で帰国が延期になった場合も想定しておくべきです。

ほかには、冷えピタや傷薬、そして忘れてならないのが、虫よけスプレーと日焼け止め。日

焼けもひどくなると熱を出したりしますから、日焼け止めはかならず塗ってあげてください。

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Q3 機内で注意すべきことは?

飛行機に乗ると、気圧の変化で耳が痛くなることがあります。赤ちゃんであれば、泣いたりぐずったり様子がヘンだな?と思ったら、耳が痛いということも考えられます。

その場合は、とりあえず授乳をするか、あるいはなんでもいいので飲ませたり、食べさせてください。そうすることで耳管が開通しますので、痛みを軽減する効果があると思います。

飛行中の飛行機では、外の気圧の低い空気を圧縮して入れますので、機内はとても乾燥しています。

お子さんの場合はとくに、普段よりも水分を多く摂るよう気をつけて、こまめに飲み物を与えてあげてください。

【関連くちこみ】 体調を崩さない!機内での過ごし方

Q4 現地で気をつけるべきポイントは?

気候に関しては、事前に情報を集めておいて、体温を衣類で調節するようにしましょう。

熱帯地方では脱水症状が怖いので、コドモには帽子を被せて熱射病にも注意してください。年齢が小さいほど、水分補給には気をつけること。

親のペースにつき合わせて、ムリすることのないようにしてください。時間にゆとりを持って動くことがポイントです。

また、プールやビーチなどがあまりキレイでないと感じたら、細菌が多く繁殖している可能性があります。

あとで目を洗ったりうがいをさせたりしても、効果はほとんどないと思うので、そういうところでは遊ばせないようにしましょう。

Q5 屋台でいろいろ食べてみたい

食べ物は、まずは清潔な場所で調理されたものを食べさせるようにすること。旅先では、熱帯地方に限らず生水は飲まないほうが正解です。

ミネラルウォーターなどを買って飲ませてください。ジュースなどに入っている氷も生水を凍らせていることが多いので、避けるようにしてください。凍らせても病原体は死にません。

屋台などでは、生の肉や魚を切った包丁やまな板で、そのまま他の物も切っている場合があります。

肉や魚はきちんと火が通っているからと安心して、野菜やカットフルーツなどには無頓着なことが多いで注意しましょう。

とくに小さな子供には、日本から持参した瓶詰やレトルトなどの食品を与えたほうが安心。

普段と違う食べ物を食べることや、食べ過ぎで体調を崩すことも多いので、注意してください。

■感染病などの情報は、厚生労働省検疫所サイト「海外感染情報」をチェック

Q6 現地で体調を崩したらどうしよう?

tk080514-2.jpg症状が軽ければ、とりあえず手持ちの薬を飲ませて様子を見てください。

それでもよくならないようなら、海外旅行保険の付帯サービスを利用したり、旅行会社に連絡するなどして、日本語のわかる医師に連絡を取って診察してもらってください。

日本語のわかる医師に連絡が取れない場合は、ホテルなどで現地の医師や病院を紹介してもらって、とにかく診察を受けましょう。

医者にかかるかどうかの判断は、日本にいるときと同じです。

様子が変だと思ったら、とにかく医者に診せること。

高熱が続いたり、下痢が止まらないなどの症状があれば、躊躇せず医者に診せたほうがいいですね。

現地の薬ですが、きちんとした医師が処方してくれたものなら、心配せずに指示どおりに飲ませても大丈夫です。

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Q7 伝染病が心配です

観光旅行に行くような土地や、滞在先が市街地が中心であれば、とくに心配される伝染病はないと思います。

ただ、熱帯地域ではデング熱やマラリアなど、蚊を媒介とする病気は多いので、蚊に刺されないように要注意。虫除けスプレーは必須です。

現地の犬、猫、リス、コウモリ、猿などの小動物は、狂犬病のウイルスを持っていることがあるので、なるべく触らせないようにしたほうがいいでしょう。

予防接種については、その年齢までにしておくべき予防接種はすませておきましょう。

大きな病院の予防接種センターなどでは、渡航先に応じてすませておいた方がいい予防接種について教えてくれると思いますので、相談してみるのもいいでしょう。

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