Published on 08.08.01
【カンボジア】世界にはさまざまな子供たちが暮らしているという現実を理解した4才の娘
日本の「あたりまえ」はあたりまえではない
子供が海外旅行で得ることは、楽しいことばかりではないかもしれません。
世界にはいろいろな人が、さまざまな環境のもと暮らしています。
ただ、その「現実」を目の当たりにすることは、子供がいま暮らしている状況を客観的に知るための、大きなヒントになるはずです。
「ママ、わたしこのくにきらい。ベトナムにもどりたい」。悲しそうに泣きながら私に訴えたのは4才の娘でした。
02年の4月、私たちはカンボジアに来ていました。
気温40度の暑い国。発展途上国に慣れている娘のはずなのに悲しそう。
理由を聞けば、市場の裏で死にそうになっている子供を抱っこしているお母さんを見つけたとのこと。「私と同じくらいだったの」。
ふたりで見に行くと、蒸し暑い空気とぼろな服を着た小さな子供たちに囲まれました。
「わんだらー(1ドルください)」。娘にも手を差し出す子がいました。
娘はお金を持っていないのでポケットの「あめ」をみんなに配りました。もらったらすぐに口に放り込み食べてしまいます。
歩いていくと、娘のいっていた親子はすぐに見つかりました。
子供は舌をだらんと出したまま、早い呼吸をして熱が高い状態。その子のお母さんは悲しげに子供を見つめています。
「ママ、たすけてあげて。わたしのクスリあげようよ。ね?」
そのときの私は、なにも考えなかったと思います。娘を抱っこし、マスクを付けさせホテルに走って戻りました。
そして、ヒエピタやポカリスエット、水、抗生物質などを抱えて娘とともにその母子のところへ行き、子供の口をムリやりあけてクスリと水を流し込みました。
1日3回飲ませるようになんとか伝え、その子のおでこにヒエピタを貼りホテルに戻りました。
次の日、その子は回復していました。娘は喜びました。「元気になってよかったね!」
私はそういう子供がこの国にはわんさかいることを知っています。
生き延びたとして、そのあと食べていけるかどうかだってわからない。
日本からも募金が来ているはずですが、実際に子供たちに届くのはわずか。
飲めない水の出る井戸をいくら掘っても意味のないこと。現地では有志たちがお金を集め、わずかながら飲める水の出る井戸をつくっています。
とても恵まれているのだ
娘はカンボジア以来、ごはんを残さなくなりました。そして、勉強できることは恵まれているといいます。
日本で当たり前の境遇は、世界ではとても恵まれているのだというようになりました。
わがままもいわなくなりました。「助けられる人は助けるという勇気を持ちたい」というようになりました。
5才になって字が書けるようになったとき、「生きていくこと」という絵本をつくってくれました。
そこには誰でも「生きる権利がある」というようなことが描かれていました。娘が寝たあと、それを読んで泣きました。
海外旅行が子供に与える影響は計り知れないと思います。さまざまな出会いは子供同士にもあります。
「かわいい子には旅をさせ」。
今後も娘とともに見たことのない世界へ行きたい、と思うできごとでした。
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