Published on 09.07.04
【台湾日和22】母子手帳をもらうための条件や体重時増加に寛容なお医者など…台湾の「出産事情」
台湾で母子手帳を得るには
私ごとで恐縮ではありますが、近々台湾で第二子を出産する予定です。
一度経験しているとはいえ、2度目も同じはずはなく、不安の尽きない妊娠と出産。さらには異国とあって、制度や風習も違い戸惑うこともしばしば。
今回は私の妊娠、出産体験をもとに台湾の出産事情をご紹介します。
妊娠に不可欠なのが「母子手帳」。
台湾にも「孕婦健康手冊」と呼ばれる母子手帳があります。しかし、第一子のとき、コレを手にしたのは妊娠7ヵ月に入ってからでした。
はじめての妊娠ですから、母子手帳になにが書かれているのかもわからず、実家の両親には「検診の結果を記録する大事なノートで、なにかあったときにないと困る」といわれ、漠然ととにかくゼッタイに必要なものと認識はしていました。
しかし、母子手帳がない間にもお腹はどんどん大きくなり、病院へ検診へ行くたびに、母子手帳を大事そうに抱えるプレママたちをうらやましく見つめていました。
日本では国籍や年齢に関わらず誰もがもらえる母子手帳ですが、台湾では国民健康保険に加入している人以外もうらうことはできません。
しかし、国民健康保険に加入するには台湾に4ヵ月以上継続して滞在していることが条件。そして、4ヵ月以上滞在するには「居留証」が必要でした。
当時、結婚準備のために台湾へ来たばかりだった私に居留証はなく、けっきょく母子手帳を入手するまでに半年もかかってしまいました。
ようやく母子手帳を手にしたときは、ひと仕事終えたような達成感すらおぼえたものです。
「体重増加」は日本より寛容
妊娠中は体にいろんな変化が起きるので不安や心配ごとが尽きませんが、当時の私は言葉もまだよくわからない状態だったので、病院でも身ぶり手ぶりで症状を訴えるありさま。
幸い、夫は時間が融通できる仕事のため、検診には毎回ついてきてくれたので、大きなすれ違いはありませんでしたが…
平日の昼間に検診に付き合える夫でよかったと思いますが、私の利用している病院では夫婦揃って検診に来ている人を多くみかけました。
紳士的な男性が多い台湾。
「女性の体を気遣って」妊婦の背中に手を添えて歩くプレパパたちの姿が印象的です。
さて、妊娠中の大きな体の変化といえば、体重の増加。妊娠中毒の心配などもあるため、日本では病院によって、かなり厳しく管理するところもありますよね。
台湾の「孕婦健康手冊」には、理想的な増加体重は「10~13キロ」と記載されていますが、この基準値は極最近改正されたもので、第1子の妊娠時は10~15キロ(!)ともっと緩かったのです。
そのため、7ヵ月の妊婦が「いまのとこ12キロ増だからまだ大丈夫ね」なんていってたりします。
第1子妊娠の際は10キロ弱の増加で収まったので、第2子も同じように過ごしていたところ、中期に1ヵ月で2キロ、3キロと激増。
それでも検診の際、医師から注意されることはなく自分から尋ねたほど。
ようやく「でんぷんの摂り過ぎに注意」という指導をもらい、なんとか修正することができました。厳し過ぎる管理もタイヘンですが、緩すぎるのも考えものです。
妊婦はマッサージが禁止
さて、妊娠中食べてはいけないものや、やってはいけないことなど、台湾にもいろんなタブーが存在します。
たとえば、髪の毛を切ってはいけない、引越しをしてはいけない、子犬や子猫を触ってはいけない、結婚式やお葬式に参加してはいけない、マッサージをしてはいけない、などなど……
「迷信だから気にしなくてもいい」といわれるものもありますが、なかには広く浸透しているものもあります。私が一番ツラかたのは、マッサージができないこと。
妊娠中は肩に腰に足にと、いろいろ負担がかります。「せっかくマッサージ天国・台湾にいるのだから」とお店を訪れたところ、ていねいにお断りされた経験があります。
なんでも「気の巡りを変えることになるので、胎児にはよくない」のだとか。妙に納得させられてしまいました。
保険が適用されるのはうれしいけれど…
台湾では、妊娠・出産にかかる費用も保険が適用されています。
私は第1子については前述のとおり、途中まで無保険のため全額自己負担(1回1000元=3000円程度)でしたが、第2子は普段は100元、超音波検診をした場合でも500元(約1500円)程度ですんでいます。
そのほかにも、日本同様特別な検査が自己負担で行われることもありますが、トータル的には以前の日本にくらべて検診費はずっと安くすみます。
第1子の出産は自然分娩で、3泊4日入院。退院時、費用がどのくらいになるのかドキドキしながら待っていると、提示されたのは4000元(約1万2000円)ちょっと。あまりの安さに拍子抜けしてしまったほど。
「日本での妊娠・出産にはお金がかかる」というイメージがあったので、第2子も台湾で産むことにしたのですが……
日本では妊娠・出産の費用が、検診費(14回)が公的負担となり、出産育児一時金が09年10月から(11年3月まで)42万円に引き上げられるなど、大きな変革があったのですね!
もう少し早く知っていれば、産後を実家でゆっくり過ごすことができたかも…と、とても貴重なチャンスが目の前を通り過ぎていった気分。
海外で生活しているためか、嫁という立場からか、実家というのは無条件に落ち着ける場所なんですよね。
とはいえ、もういつ生まれてもおかしくないところまできてしまいました。いつまでもふにゃけたことは言っていられません。
わが子にも無条件で落ち着ける実家を、この国につくってあげなくてはなりません。まずは元気な子を!
どうか無事に生まれてきますように。
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