【子連れ海外旅行】成田空港はなぜ「ハブ空港」になれない? 滑走路やアクセス面からみるハブ空港に必要な条件とは


Published on 09.10.30

【旅*流儀54】成田空港はなぜ「ハブ空港」になれない? 滑走路やアクセス面からみるハブ空港に必要な条件とは

成田空港は「ハブ空港」ではない?

最近、前原国土交通相の「羽田国際ハブ空港化」発言で注目される、日本の航空路線。

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そもそも、日本を代表する国際空港・成田空港は、なぜ「ハブ空港」になれないのでしょうか。

それは、滑走路の持つ発着能力が関係しているようです。

現在、成田空港の滑走路は2本。よく比較される韓国「仁川空港」の滑走路は3本、そして99年開港の24時間空港「上海浦東空港」も3本。

そのほか、バンコク、香港、クアラルンプール、シンガポールなどのハブ空港は2本ですが、いずれも大型機に対応する4000メートル級の長い滑走路です。

「成田空港は?」というと現在稼働している滑走路は2本で、4000メートルのA滑走路と、この10月に2500メートルに延長されたばかりのB滑走路。

新B滑走路が使えるようになり、 日本の空港は「ようやく世界標準追いついてきた」ようですが、それはどういうことなのでしょうか?

成田空港「B滑走路」延長の背景とは?

09年10月22日、成田空港の「B滑走路」が2500メートルに延長されました。

それまでのB滑走路の長さは、2180メートル。たった320メートル延びただけかと思いきや、このほんの少しの延長によりB滑走路の処理能力が1.5倍に

そもそも、この新B滑走路は10年3月から使用開始予定だったそうですが、09年3月の米・フェデックス社の貨物機の炎上事故により、4000メートルのA滑走路が閉鎖。

大型機や遠距離便がキャンセルや大幅な遅延が相次いだことで成田の欠点が浮き彫りになり、汚名返上のためにも前倒しで工事が進められたそうです。
もともとB滑走路は2500メートルにする予定でつくられましたが、土地の買収がうまくいかず短くなったとか。
2180メートルのままでは、欧米便など長距離便の大型機が安全に離陸するには「短く」、アジアなど近距離の国際線や国内線での利用に限られていました。

今回の延長により、B滑走路でもエアバスA380を除く米国西海岸、欧州、中東行きの大型機の「着陸」が可能に。米国西海岸やモスクワに向かう直行便も離陸できるようになるそうです。

空港使用料が高い日本では「大型機をようやく呼べる!」と喜ぶ理由はココにあるのですね。

成田空港社長の言葉では「もうひとつ空港ができたぐらい、利便性が向上する」そうで、 これまで直行便では関空からしか行けなかった、UAEのドバイ、アブダビ便の就航枠も確保されるようです。

成田空港利用者としては旅行先の選択枠も広がり、嬉しい限りです。

今後の成田空港はどう変わる?

気になるのは、成田空港が今後どのように利便性が向上するかです。

横風用滑走路として建設中(現在は凍結)の第三滑走路「C滑走路」(3200メートル)も用地の確保で難航しているようですが、いずれは完成する予定です。

さらに、2010年7月には、都心と空港を結ぶ「成田高速鉄道」が開通する予定。

日暮里駅〜空港第2ビル駅間が現在よりも15分短縮され最速36分で行けるようになり、格段に利便性が向上すると言われています。

ただし、日暮里というのが中途半端なので、わが家から成田に行くのには使うことはないと思いますが……

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成田空港にはさまざまな課題があるかと思いますが、各国から便が増え、その結果多方面でアジア行きのように時間も選べるようになり、欧州などに行く際も利便性が向上するといいなと思っています。

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