Published on 09.11.12
【旅モノ43】「サバイバル時代の海外旅行術」を読み、旅行本来の意味を考えてみる<後編>
【今週の旅モノ】「サバイバル時代の海外旅行術」(光文社、720円)
サイズ: 新書判
■商品の特徴
◉海外旅行後進国としての日本の現状をデータとともに紹介
◉海外と日本の旅行ガイドブック事情を比較し、考察
◉21世紀のニュートラベルスタイルを提案
荷物をいかに少なくするか、もテーマのひとつ
乾太郎(父):ただいまー! いやぁ、今日も疲れたなぁ。
ひまわり(母):おかえりなさい。遅くまでタイヘンね。お疲れサマ。
乾:同じチームの桜田クンが来週有給休暇を取って家族で海外に行くそうなんだ。それで休暇中の業務の引継ぎを受けていたんだよ。
ひ:へぇ、いいわねー。桜田さんはお子さんは?
乾:たいがと同い年のお嬢さんがいるよ。小学校に入ると気軽に学校を休めなくなるから、入学前に行くことにしたそうだよ。
ひ:なるほどね。
乾:今朝、出勤前にちょうど高城剛氏の「サバイバル時代の海外旅行術」について話してただろ? だから桜田クンにもいろいろとレクチャーしておいたよ(笑)。
ひ:まぁ、どんなことを話したの?
乾:ガイドブックの話やケータイの話、LCCの話もね。とくに高城さんのパッキングの話にはとてもびっくりしていたよ(笑)。
ひ:確かに、ワタシも読んでいてあまりの徹底ぶりにびっくりしたわ。
寒冷地用の衣類も含め、半月分の旅行荷物を紙袋2つにおさめてしまう技術には、本当に驚かされたわ。しかもそのなかにカメラやPCなどのデジタルツールも含まれているなんて。
乾:しかも「現地で洗濯する」ということを考えず、日数分の着替えが収まっている、というんだから驚きだよね。
わが家は比較的荷物が少ないほうだと思うけれど、あそこまではできないね。
ひ:子連れの旅はなにかと荷物が多くなってしまうわよね。
でも、ただやみくもにスーツケースに詰めていくのではなく、衣類でも日用品でも、ひとつひとつのアイテムの機能や重要性をじっくり考えて選別していくのはとても大切なことだと思ったわ。
とくにこの夏、マレーシア-シンガポール間の移動にLCCの「エアー・アジア」を利用する際、荷物についてはシビアに考えさせられたので、高城さんの「旅行に携行するアイテムとその理由」というようなものにはとても共感を覚えたの。
乾:そうだったね。LCCは運賃が安いぶん、預ける荷物の重さや数によって追加料金が発生する仕組みだったからね。しかも事前に申請しておくと料金が割安になるので、わが家でも荷物を体重計に載せてあれやこれやと検討したよね(笑)。
ひ:手荷物も数と重さがしっかり決められていたしね。「荷物をどう分散させてどう持ち込んだら一番低コストでおさまるか?」を考えるのは、まるでゲームのようで楽しかったわ(笑)。
LCCを利用するわけでなくとも、「荷物や乗客を含めた飛行機の総重量が軽くなれば、飛行機から排出されるCO2も削減され、地球環境保全につながる」と考えたら、「子どもの未来のためにも旅行に携行する荷物を吟味しなきゃ!」って思うわよね。
なんだかめんどうで大キライなパッキングも、スリム化にやる気が出てきたわ!
乾:そうそう! その勢いでつぎの旅行までにおかーさん自身もダイエットでスリム化を図ればCO2排出量も大幅削減さ!
ひ:あたたたた・・・(涙)。
海外旅行はあるがままの世界をみるチャンス
ひ:ところで、桜田さんはお子さん連れで海外に行くのははじめてなの?
乾:いや、去年の夏もビーチリゾートに行ったそうだよ。
ひ:それならもう慣れたものね。
乾:いやいや、カレの「心配症」は社内でも有名で、いろいろと心配していたよ(笑)。
ひ:たとえば?
乾:「食事が口に合うか?」にはじまり、「英語が通じるか?」とか「異常気象で急に寒くなったらどうしようか?」とか(笑)。
ひ:あらま、それなら心配ご無用。手前みそながら、「旅モノ全員集合!」がお手伝いするわよ。
食事の不安には各種「フリーズドライ食品」や「アルファ米」、言葉の不安には「旅の指さし会話帳」や「会話カード」、急な寒さには「サバイバルシート」。これで桜田さんの不安も解消よ!
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乾:ははは、「旅の指差し会話帳」と「サバイバルシート」は、高城さんの本のなかで紹介していたよね。
物質的に解消できる悩みはたいしたことないんだ。ボクが聞いていて一番考えさせられた悩みは、現地の治安というか日本との生活水準の違いというか・・・。「お嬢さんを連れて街中を歩くのは心配だから、滞在中はリゾートホテルのなかだけでのんびり過ごす」と言うんだ。
ひ:へぇ、街歩きが好きなわが家とは正反対ね。リゾートホテルで時間を忘れて過ごすのもとてもステキだけれど、現地の暮らしぶりを見るのも楽しいのに、もったいないわね。
乾:ボクもそう思って、おせっかいながら「街中にも出てみたら?」と言ったんだ。
そうしたら、「前回の海外旅行中、買い物をしていたら物ごいの子がしつこくつきまとってきたことがあった。ボクはそういう光景を娘に見せたくない」と言うんだよ。
ひ:えっ、どういうこと??
乾:日本では物ごいの子が寄ってくることなんてまずないよね。
桜田クンは娘さんの近くに物ごいが寄ってきたとき、娘さんに「この子たちはなにをしているの?」と聞かれたけれどうまく答えられず、娘さんに「ジロジロ見ちゃいけないぞ」とだけ言い聞かせながらとにかくその場を立ち去った、というんだ。
物ごいの子たちが不憫でもあり、説明してもまだ娘さんには理解できないんじゃないかと思ったんだ、って・・・。
ひ:なるほど、人それぞれいろいろな考え方があるわよね。そのキモチ、わからなくもないけれどワタシは反対よ。
いまの日本に暮らす私たちには一見無関係に見えるけれど、世界中には貧しい生活を強いられている人がたくさんいて、日本だっていつそうなるとも知れないわ。現代は高城さんの言う「サバイバル時代」なのだから。
海外旅行は、子どもたちがあるがままを見、自分たちになにができるか考え、そして最終的に自分自身がどうなっていきたいかを考えるとても大切なきっかけになると思うの。
「サバイバル時代」を生きていくたいがとふたばには、海外旅行を通じて、世界中の真実を見る目と、自分で決断して動ける強さ持った人間になってもらいたい、って思うわ。
乾:ボクも同感だよ。いまはボクたち主導で計画を立てている海外旅行だけれど、いつかたいがやふたばが問題意識を持って「自分はこの国を見てみたい!」と言い出す日が来るかも・・・。
そうしたら感動して泣けちゃうね(笑)。
ひ:本当ね。行きたい国によっては、わが家のお財布もおおいに泣けちゃうかも(汗)。
乾:まったくー、せっかくいい話してたのに、おかーさんはホント現実的なんだから(怒)。
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■寸評
乾:★★★★★(星5つ)
この本がきっかけで、久々におかあさんと子どもの未来を熱く語ってしまいました。本に書かれているのは「身軽だけれど快適に旅するためのヒント集」といった感じなのですが、行間から高城さんの「海外へ出て、自分の目で世界を見る」という想いが伝わってきました。旅に出たいなぁ。
ひ:★★★★★(星5つ)
優雅な海外旅行も素敵だけれど、ワタシはやっぱり身軽に出かけ、現地の暮らしぶりが見られる旅行がしたい。紙袋にさっと荷物をつめて旅に出る高城さんには遠く及びませんが、ワタシも足腰が丈夫な限り、キモチは「ノマド」でいたいと思います。
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