Published on 09.12.10
【旅モノ47】世界で一番売れている「Lonely Planet」と日本語旅行ガイドをくらべてみると…?
「Lonely Planet ポケット版」(ロンリープラネット、12.99ドル円)
■商品の特徴
◉1973年の創設以来、世界中の旅行者に愛読される旅行ガイド
◉ポケットサイズで携帯しやすく、オールカラーで見やすい紙面
◉広告・リベートなどの見返りをいっさい受けない、信頼のおける旅行情報を提供
取り寄せるのに3週間かかった「ロンリー・プラネット」
乾太郎(父):おかーさん、やっと届いたよ!
ひまわり(母):ん、ナニが?
乾:ほら、コレ。「ロンリープラネット」さ。高城剛氏の「サバイバル時代の海外旅行術」で紹介されていたガイドブックだよ。
【関連くちこみ】「サバイバル時代の海外旅行術」を読んでみると…
ひ:えっ、注文したのってずいぶん前だったわよね? 注文したことを忘れていたわ(汗)。
乾:amazon.co.jpで注文したんだけど、「納期1~2週間」となっていたのが、途中メールで「もう少し遅れる」と連絡がきたんだ。けっきょく3週間くらいかかったんじゃないかな?
ひ:わが家はとくに旅行のあてなく注文したけれど、旅行が間近に迫っている人は納期に注意したほうがいいわね。
どれどれ? へぇ、これがロンリープラネットのポケット版なのね。大きさはほぼ文庫本サイズね。
「地球の歩き方」と比較するとずいぶん小さくて、厚さも約13ミリと薄い印象。内容はどうかしらね?
乾:さっそく中身を見てみよう!
広告がいっさいない「ロンリー・プラネット」
ひ:ざっと「地球の歩き方」と見くらべて実感したのは、高城氏の言うように、日本のガイドブックには広告が多く、ロンリープラネットには広告がいっさいない、という点ね。
乾:ロンリープラネット社のポリシーとして、「信頼のおける情報」を第一義としているんだ。だから記事掲載にあたり、広告やバックアップ、リベートや謝礼といった類はいっさい受け取らないと明言しているんだよ。
ひ:そういった点を徹底しないと公平な記事は書けないものね。広告収入がないとなると本の価格がとても高くなってしまいそうなイメージがあるけれど、価格的には日本のガイドブックと変わらないところもビックリしたわ。
乾:日本で出版されているガイドブックとはマーケット規模が桁違いだから、一概に比較はできないけれどね。
でも、その信頼性の高さから世界各国でこの35年間愛読されているわけだし、安定した発行部数が見込めるから広告収入に頼る必要もないんじゃないかな。
ひ:一部は日本語に翻訳されて発行されているそうね?
乾:英語版は650もの国やエリアをカバーしているそうだけれど、日本語版はそのうち約20タイトルがメディアファクトリー社から発売されているそうだよ。
ひ:高城氏の本にも書かれていたけれど、旅行ガイドブックに「著者」が明記されているところにもびっくりしたわ。しかも巻頭に顔写真入りで。
あわせて現地で協力してくれたガイドや、写真家の名前もきっちり紹介してあるわね。
乾:著者が実際に見て、歩いて、取材した、自信のある情報だけを提供している、という証だよね。
ひ:日本のガイドブックとは情報の内容も相当違うのかしら? 比較していってみましょうか。
乾:「地球の歩き方」は冒頭に「巻頭特集」が数ページあったあと、各エリアの地図ページが続くけれど、ロンリープラネットには冊子内に地図がほとんどないね。
ひ:あら、本当。そのかわり、巻末に切り取りタイプの地図がついているわね。
広げてみると・・・、あら、ビックリするほどシンプル(笑)。
乾:本当だ。「地球の歩き方」の地図にはびっしりと観光スポットやホテル・飲食店の名前が記載されているけれど、「ロンリープラネット」の地図には大きな名所やビルの名前しか書き込まれていないね。
ひ:冊子内の各情報のところにも、住所はきちんと書いてあるものの「地図は○○を参照」といった記載はないわね。
香港は何度も行って位置関係がわかっているからこの地図でもあまり苦労しないけれど、はじめて行く土地でこの地図だけだと私にはかなりツライかも。
乾:ははは、おかーさんはもともと「地図の読めない女」だからね。
ひ:・・・。そういうおとーさんはどうなのよ? この地図で十分用事が足りる?
乾:日本の懇切ていねいなガイドブックの地図を見慣れてしまっているから、正直少し不安な感じはするよね。
でも、不要な情報でごちゃごちゃしていないから通りの名前などとても見やすいし、白地図に自分に必要な情報だけを書き込んでいくようなイメージで使うといいんじゃないかな?
ひ:なるほど、事前準備が必要かしらね。さて、地図のほかに大きな違いはないかしら?
乾:「地球の歩き方」では何ページもさいて紹介されている「出入国の仕方」や「空港の情報」などはほぼ皆無だね。ほんの1ページほど、カンタンに記載されているだけだよ。
ひ:飲食店や観光名所の紹介記事もシンプルね。どれもテキストだけのカンタンな紹介で写真はほとんどないわ。
乾:「地球の歩き方」だと写真と紹介記事がワンセットになっているもんね。
写真からそのお店の特色がつかめない点は残念かな。せっかくオールカラーなのだし、確実に取材をしているわけだから、少しでも写真があるとイメージがつかみやすいけどね。
ひ:私も同感だわ。テキストからイメージを膨らませて、ワクワクしながらそのお店を訪ねる、というのはとても楽しいけれど、子ども連れとなると「時間をかけて行ってたみたけれどイメージと大きく違った・・・」なんてコトはできるだけ避けたいものね。
日本のガイドに慣れてしまうと…
ひ:ところで掲載されているお店などは日本のガイドブックとはやはり違うのかしら?
乾:有名なお店はどちらでも紹介されているね。日本のガイドブックではあまり見たことがないお店も紹介されていて、ベジタリアンなどに配慮した情報が多いかな? という印象を受けたよ。
ひ:なるほどね。
乾:全体的に「ロンリープラネット」は掲載する情報が限定されていて、ムダなものはいっさい掲載していないから、このなかに欲しい情報が十分にある人には携帯性もよくていいね。
対する「地球の歩き方」は「いたれりつくせり」な作りになっていて、「かゆいところに手が届く」を意識しすぎて、旅行者のレベルによっては不要な情報も多くなってしまうという感じかな。
ひ:恐らく、決定的な違いは「言語」よね。
「ロンリープラネット」のユーザーは英語が使えるユーザーなわけだから、足りない情報は現地で聞けばいいわけよね。
でも、「地球の歩き方」のユーザーは日本語が母語の人間が使うわけで、なかには英語がまったくできない人もいるものね。
現地でコミュニケーションをとること自体に苦労する可能性もあるわけだから、必然的にいろんな情報を日本語でていねいに提供しよう、という作りになるんだと思うわ。
乾:そうだよね。だから、一概にどちらの作りがよいとか悪いとかいった比較はできないけれど、英語や現地の言葉がある程度できて、「地球の歩き方」などの日本のガイドブックの情報に何らかの不満を感じている方は、「ロンリープラネット」を一度手にしてみるといいんじゃないかな?
ひ:私も「地球の歩き方」を見慣れてしまっているから、いまは「ロンリープラネット」に違和感を感じるけれど、実際に旅で使ってみたら新たな発見があるかもしれないわね。
それに、今回入手した「ポケット版」と「通常版」の間でも情報に違いがあると思うし。「ロンリープラネット」の使用感は次回の香港旅行でぜひ試してみましょうよ。
乾:よーし、では、さっそく具体的に次回の旅行プランを立てよう!
ひ:やったー!!
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■寸評
乾:★★★★☆(星4つ)
シンプルでいいなぁ、と思いますが、「写真」が少なく心細い感じ。「写真」が提供してくれる情報力は大きいんだなぁ、とカメラ好きのボクは改めて実感しました。
ひ:★★★☆☆(星3つ)
大人だけの旅ならばいいのかもしれませんが、子ども連れの旅では情報が物足りないかも・・・。日本のガイドブックに慣れすぎてしまっているのかもしれないので、次回の旅行で試してみます!
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