Published on 10.04.02
【旅＊流儀73】ハワイみやげに「ビーフジャーキー」はNG？ 意外と多い日本に持ち込み禁止の「おみやげ」
うっかり、海外から持ち込んではいけないモノ
海外では、おみやげや記念となるモノを購入するはず。
日本よりもだんぜん安かったり、日本にはないモノやデザイン的に心くすぐられるモノなどステキな品々がたくさんあるので、アレコレ買って持ち帰りたくなりますよね。
私も、海外旅行では一種の買い物依存症となってしまい、かならず荷物が増えるのを見込んで大きなサブバックを2、3個持って出かけます。
旅行も後半になると、ちょこちょこ購入したおみやげやさまざまなグッズでバッグもいっぱいに。
でも、よかれと思って買ったものが、じつは日本に持ち込めない「禁止されているもの」だったりすることも!?
じつは、ハワイみやげに「ビーフジャーキー」はNG
たとえば、身近なハワイでは至るところでビーフジャーキーが売っています。
ひと昔まえは、ハワイのおみやげと言えば、マカデミアンナッツチョコにビーフジャーキーが定番。
誰もが当たり前のように買っていましたが、じつはこの「ビーフジャーキー」も本当は持ち込みが禁止されています。
2000年代初頭の狂牛病問題などもあり、アメリカ、カナダ（グアム、サイパンも）で製造販売されているビーフジャーキーなどの牛肉加工食品は日本にいっさい持ち込めなくなりました。
免税店で買ったものもダメなのです。
とはいえ、悪気なく手ごろなおみやげ品として、知らずに購入して持って帰る人も多いと思います。
日本の空港で荷物を開けられたときに出てきたら没収されると思いますが、いままでそのような光景は目にしたことがありません。
私も昔、スーツケースに入れておみやげ用に持ち帰っていました。
お肉つながりでは、ヨーロッパのハムやソーセージなどの日本への持ち込みも輸出国政府機関発行の「検査証明書」が必要。
しかし、実際これが添付されて販売されている物はほとんどないので、実質持ち込みが困難ですね。
イタリアのサラミ、ハムなど考えただけでよだれが出てきますが、スーパーや市場で買いこんでしまっても、本当はNG。
免税店の物でも、検査証明書がない物はダメ。細かいですが、チーズのなかに肉類が入っている物もダメです。
上記については、農林水産省「動物検疫所」の「肉製品などのおみやげについて」でわかりやすく案内しているので、一度見てくださいね。
野菜や果物で持ち込みNGのものも
肉類以外にも、野菜や果物の植物も、国や地域によって持ち込みできない物があります。
植物に病害虫がついて、日本国内に侵入して日本の農作物や緑、そのほかに多大な影響を与えるのを防ぐためだそうです。
アジア地域（朝鮮半島を除く）からは、ほとんどの果物の持ち込みは法律で禁止されていますが、税関検査前に植物検疫カウンターで検査を受ければパイナップル、ココナッツ、ドリアン、ランの切り花は持ち込めるそうです。
こちらも農林水産省の「植物防疫所」の「旅行者用簡易検索情報」から調べることができます。
また、どの国からも持ち込み禁止の物があります。
それは、土、土付きの植物、イネワラ、イネモミだそうです。
なんとなく理由はわかりますね。新型インフルエンザが海外から入ってきたのを警戒したように、日本にいない害虫などをとにかく防ごうということです。
タイなどでみかける、背もたれクッションなどの中身はイネワラだったりすることも多いようですが、これも本当はNG。
サンゴやクジャクの羽も「ワシントン条約」で禁止されている
さらに、ダメダメづくしの話がつづきますが、「ワシントン条約」という言葉を聞いたことがあると思います。
「絶滅のおそれのある野生植物の種の国際取引に関する条約」ですね。
1973年にアメリカのワシントンで開かれた国際会議で決まったもので、対象品は象牙や革製品、漢方薬など。
たとえば、サンゴやクジャクの羽、ヘビやトカゲの皮で作られた革製品なども含まれています。
アジアの街角で売られているものも、本当はダメなものも多いかもしれません。
アフリカなどで、私利私欲のため野生の象を殺して、象牙を取り売りさばいたりという風景をテレビで目にしたこともあります。
ワシントン条約で輸出入が禁止されているものに関しては、税関「ワシントン条約」にくわしく載っています。
次の海外旅行先、「このおみやげは大丈夫かな？！」と、出発前に各省庁のHPをのぞいてみるのも意外とおもしろいかもしれませんよ。
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