Published on 10.06.19
【香港虎の巻46】「ドラゴンボード・レース」と「ちまき」で盛りあがる! 子供のイベントとは無縁の香港の「端午の節句」
香港の「端午節」にはド派手な旗がはためく!
「端午の節句」と聞いて何を連想しますか?
こいのぼりに、ちまきや柏餅……日本では「端午の節句」といえば「男の子の節句」や「子供の日」ですよね。
香港にも「端午節」(デュン・ン・ジッ)がありますが、日本の「端午の節句」とはかなり様子が違います。
まず香港の端午節は、旧暦(農暦)の5月5日。今年は6月16日にあたり、祝日となります。
端午節は、日本の正月にあたる「春節」、日本のお月見にあたる「中秋節」と並ぶ、中国3大節のひとつ。
そして香港人にとって、「端午節」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは「ドラゴンボート(龍船)・レース」。
ドラゴンの装飾が施された細長いカヌーのようなボートに、漕ぎ手20人、舵取り手ひとり、太鼓を叩いてリズムを取る太鼓手ひとりの合計22人が乗り込み、太鼓を派手に鳴らしながら速さを競い合います。
5月には南Y島(ラマ・アイランド)で国際的な「ドラゴンボート・フェスティバル」も開催され、この時期は香港の各地で盛んにドラゴンボート・レースが行われます。
「屈原」を悼むはずのイベントだけど…
では、なぜ端午節にドラゴンボート・レースを行うのでしょうか。
それは今から2300年ほど前、中国の春秋戦国時代にさかのぼります。
当時、楚(そ)の国に政治家であり、詩人であった屈原(クツゲン)という男がいました。
屈原は正義感の強さと愛国心で多くの人望を集めていましたが、腐敗した統治者たちに抗議するために5月5日に汨羅江(ベキラコウ)に入水自殺してしまいます。
それを聞いた民衆たちは彼を救おうとしましたが見つけることができず、せめて屈原の遺体が魚のエサにならないようにと、魚が寄りつかないように太鼓を叩くなどして大きな音を立てて魚を追い払いました。
それ以降、屈原の命日である5月5日に彼の死を偲んで川に船を出す習慣が生まれ、やがてドラゴンボート・レースに発展したと言われています。
とはいえ、いまでは香港を代表する一大イベントである「ドラゴンボート・レース」。
レース当日は海岸には旗がズラリと並び、観覧用のチャーター船がコースを囲むように浮かんでいて、たいへんな盛り上がりです。
追悼、というイメージはいったいどこへやら・・・。
「粽」と冷たい飲み物はNG!
日本では端午の節句にはちまきや柏餅を食べますが、香港でも端午節には粽(ちまき)を食べます。
これは入水自殺した屈原の体を魚が食べないように、餌として粽を川に投げ入れたことがはじまりと言われています。
ただし、日本の端午の節句で食べる「ちまき」の中身はお餅ですが、香港の「粽」の中身はもち米。
端午節が近づくと、香港の街のいたるところで粽の広告を目にするように。
家庭用から贈答用まで、2口ぐらいで食べられるミニサイズから男性の手の平ぐらいのビッグサイズまでと、じつにさまざまな粽が売られています。
中身もピーナッツ、栗、しいたけ、ホタテ、エビ、鶏肉、鴨肉、卵黄、緑豆などいろいろな具がぎっしりと詰まっていて、ボリューム満点。贈答用の粽になると、鮑入りなんてものまであるんですよ。
とってもオイシイ粽ですが、食べるときには注意が必要。
というのは、粽に使われているもち米はカロリーが高く、繊維質が少なくて消化されにくいので、粽を食べるときは野菜スープや熱い紅茶と一緒に食べると消化が促進されていいそうです。
反対に冷たい飲み物を一緒に食べると、胃のなかでもち米が硬くなってさらに消化されにくくなるので、ゼッタイに合わせてはいけないそうです。
粽を食べるときは気をつけてくださいね。
日本と香港でこんなに違う「端午の節句」。
子供とはまったく関係はありませんが、香港の端午節もなかなか楽しいですよ。
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