Published on 11.11.04
【旅＊流儀151】出発間近に旅先で天災やアクシデントが発生…「行くべきか行かざるべきか」という悩ましい問題を判断するポイント（11.04）
現地での突然の天災発生…旅行には行くべき？
子連れの海外旅行では、急に思い立って行くケースは少ないハズ。
学校や幼稚園、会社の休みなど家族の予定を鑑みつつ、余裕を持って計画しますよね。
しかし、周到に準備を進めていても、出発間近になって突然の天災などが発生した場合はどうすればいいのでしょうか…？
旅行に行くべき、それとも行かざるべき…？
たとえば、つい最近のことであれば、タイの洪水被害。
タイでは11月はちょうど乾季に入り、旅行代金も高くはないので人気のシーズン。
でも、連日新聞やテレビでは洪水に関するニュースを報道しています。
ごく部分的な被害であっても、あたかも国全体がそうであるかのような報道に不安は増大。
実際、ニュースで報道されながらも10月下旬にバンコクを訪れた人の話を聞くと、街はいたって平常だったとのこと。
ただ、その後は「ドンムアン空港」をはじめとするバンコク市内も浸水するなど被害が広がっているのも事実。
逐一正確に情報を把握するのはとてもムズカシイなぁ…と実感してしまいます。
「海外安全ホームページ」以外にも、現地情報を収集
海外における治安情報で、まず参考にするべきは「外務省 海外安全ホームページ」。
渡航先の危険度は、以下の4つのレベルで表現されています。
- 十分注意して下さい
- 渡航の是非を検討して下さい
- 渡航の延期をお勧めします
- 避難を勧告します。渡航は延期して下さい
2011年11月4日現在のバンコクは、2の「渡航の是非を検討して下さい」。
バンコクの具体的な状況なども記載されていますが、こちらは日ごろのニュースで報道されている範囲のもの。
ただ、これだけでは「まだ現地の情報がよくわからない」というのも正直なところです。
具体的に現地の情報を知りたければ、ブログやツイッターなど、現地の在住者や旅行会社が発信している情報が参考になります。
個人のブログで「水道水がいつもより濁ってきた」という情報などあると、やはり水道水を使用しているレストランでの食事が気になってきますよね。
現地では案外平常…ということも、じつは少なくないのです
もちろん、あえて混乱している場所に旅行するべきだとは思っていません。
ただ、実際に行ってみると拍子抜けするほど現地は普通だった…という状況も少なくないことを念頭に情報収集するのも大切。
たとえば、1990年に「湾岸戦争」がはじまったとき、私はちょうどアメリカにいました。
テレビでは毎日悲惨な映像が流れ、たくさんの日本人が海外旅行をキャンセルしましたが、アメリカ国内はいたって普通。
戦争の影響が大きかった91年春に香港とシンガポールに行きましたが、そのときも問題もなく旅行できました。
01年の「9.11テロ」のときも、アメリカへの旅行客もガクンと減少し、旅行業界に大きな打撃を与えました。
アメリカ国内ではテロを恐れつつも、至って平常に生活するよう努めていたので、ニュースで報道されているのとはまた異なる状況でもありました。
日本でも、この3月に発生した「東日本大震災」による津波と原発事故が世界中に報道され、観光客が激減。
でも、外国人に人気の北海道、京都などでは観光客を受け入れられる状況にありましたよね。
それにも関わらず、報道の影響は大きく、日本の食糧までも拒否されていたのにはとても残念なキモチになりました。
正確な情報を得たうえで、冷静に判断するのが大切
子連れならば、「子どもを連れて、いまそこへ行くべきか」というのが、判断の目安になるかと思います。
家族の考えやポリシーなどもあると思いますので、そこはよ〜く相談して決断すればいいですね。
そのためにも、報道に紛らわされず、現地の的確な情報を得たうえでの判断はとても大切。
ちなみに、こういった旅行の実施が危ぶまれる状況にあるとき、航空会社や旅行会社では、本来徴収するキャンセル料や手数料などを免責（無料）としています。
旅行会社や航空会社としては、もちろん旅行をしてもらいたい…
でも、現地における安全性の確保がムズカシく、補償問題に発展するリスクが大きいと判断した場合には、ツアーを中止します。
ですので、とりあえずは「旅行会社がツアーを催行しているうちは大丈夫」というのを判断目安としてもいいかもしれませんね。
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