【てくてく*シンガポール15】モスクやムスリムたちの料理を楽しみながら異国情緒を楽しむ…アラブ・ストリートこと「カンポン・グラム」を歩いてみよう - 子連れ海外旅行☆旅キッズ


Published on 12.05.17

【てくてく*シンガポール15】モスクやムスリムたちの料理を楽しみながら異国情緒を楽しむ…アラブ・ストリートこと「カンポン・グラム」を歩いてみよう

まだまだ馴染みの薄いイスラム文化

ご存知のとおり、シンガポールは多民族、多宗教の人々が暮らしていますが、人口の15パーセントほどがイスラム教徒。

MRT東西線の「ブギス Bugis」駅から北東に10分ほど歩いたあたりに、日本人には「アラブ・ストリート Arab Street」として知られる、ムスリムの人たちが集まるエリアがあります。

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この界隈には、中東、トルコ、エジプト、マレーなどのレストランやみやげもの屋が点在していますが、シンボル的存在が、青空にまあるい黄金色のドームが映える「サルタン・モスク Sultan Mosque」。

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↑この界隈は、19世紀前半、イギリスから上陸したラッフルズ卿が敬虔なムスリム(イスラム教徒)のために整備したエリア。

このイスラム教寺院を中心に、イスラム文化を色濃く伝えるストリートが何本か集まっています。

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この界隈は、ローカルたちには「カンポン・グラム Kampong Glam」と呼ばれています。

カンポン=村、グラム=この辺りに茂っていたユーカリ属の樹木の名前だそう。

かつてはアラブ系の移民が商売をして発展してきましたが、現在はマレー系、インドネシア系のムスリム、そして中国系やインド系の人々が経営するお店も増えて、アラブ色は薄まりつつあります。

「サルタン・モスク」を見学してみよう

このエリアを訪れたのなら、まず立寄りたいのが「サルタン・モスク」。

世界各国からの観光客が訪れるスポットですが、礼拝の時間以外なら、一般の見学者も靴を脱いでなかに入ることができます。
↑モスク内には、イスラム教やモスクについて解説している展示コーナーが。肌を露出した格好で訪れてしまった場合、青いローブを貸してもらいましょう(右端の女性)。

ムスリムは1日に5回の礼拝が日課となっており、その時刻はファジュル(夜明け前)、ズフル(正午過ぎ)、アスル(午後)、マグリブ(日没後)、イシャー(夜半)と呼ばれています。

↑偶像崇拝をしないイスラム教。礼拝はアラビア語で、メッカの方角に向かって行う。

シンガポールでは、年間を通じて日の出、日没の時刻がほぼ同じなので、礼拝の時刻もほぼ決まっているそう。

↑電光掲示板に礼拝の時刻が表示されているところが現代的。

礼拝の場所は男女別になっていて、1階の大ホールが男性用、2階の奥が女性用。

↑1階の大ホールは男性用の祈りの場。一般の見学者は入ることができません。

外国から旅行で訪れたムスリムは、大ホールの好きなところで思い思いに祈りを捧げていました。

思いのほか居心地のいい空間でした

訪れた日にはボランティアガイドがいて、2階にも案内してくれました。

ガイドも、もちろんムスリム。日本人のガイドもいましたよ。

↑静かでキモチいい空間に、子供もリラックス。絨毯のうえで寝転んだり、走りまわったりして楽しそうでした。

礼拝の場が男女別々と聞いて、ちょっと差別的?

しかも、男性用のほうが広いなんて~、と思ったのですが、ガイドの話を聞いて、イスラム教では女性がとても大事にされていることがわかりました。

女性専用の場所があることで、たとえば乳幼児を連れたママも気兼ねなく礼拝に参加できるそう。

女性同士の情報交換や助け合いの場にもなっているようです。

↑この日は、ちょっとしたオープンハウス・イベントが行われていて、ムスリムの衣装の試着ができました。暑そうに見えますが、スカーフと丈の長い服は紫外線防止に適していて、風通しがよく涼しいんですよ。

ガイドさんにソボクな疑問にもていねいに答えてもらえ、ちょっとだけ世界が広がったような気がしました。

↑廊下でゴロンとキモチよさそうに寝ていた赤ちゃん。おごそかな雰囲気ながらも、家族的な空気に包まれていて、とても居心地のいい空間でした。

トルコ料理で小腹を満たすのも楽しい

それでは、モスクを出て街を歩いてみましょう。

モスクの目のまえにある一本道が「ブッソーラ・ストリート Bussorah Street」。

↑正面にモスクが見えて、絵になるブッソーラ・ストリート。エスニック雑貨やイスラム関連の本屋さん、スパ、レストランなどが軒を連ねています。

ヤシの木と、シンガポール独特の「ショップハウス」と呼ばれる建物を改装した店舗が並んでいます。

ここはクルマが入ってこないので、のんびり散策するのにピッタリ。

このあたりにはトルコ料理店も多く、水タバコを並べている店も。

↑「スーフィ・ターキッシュ・レストラン Sufi Turkish Restaurant」というトルコ料理店のケバブ盛り合わせ。近くに同系列のカフェや雑貨店もあります。

格安でオリジナル香水がつくれるお店も

ブッソーラ・ストリートと「バグダッド・ストリート Baghdad St.」の交差地点でひときわ目を引くのが、「ジャマール・カズラ・アロマティックス Jamal Kazura Aromatics」という香水店。

↑エジプト製のハンドメイド香水瓶や、エッセンシャルオイルの瓶がズラリ。

ムスリム用の植物性でノンアルコールの香水と、エッセンシャル・アロマオイルを扱う老舗で、キレイなガラスの小瓶がたくさん並んでいます。

約1000種類もの製品があり、何種類かの香油をブレンドしてオリジナルの香水をつくることもできるそう。

一番小さな8ミリリットル入りのボトルに入った香水は6 Sドル(約380円)~とお手ごろ価格。小さくてかさばらないのでおみやげにもピッタリ。

↑日本語もあやつるフレンドリーな店員さんがオススメの香りを選んでくれます。

まとめ買いするとディスカウントも。たまに、日本の有名人も来店するとか。

エスニックな布や絨毯も手に入ります

一本隣の「アラブ・ストリート Arab Street」は、シルクやバティックの生地、ペルシャ絨毯、トルコキリムを扱う店などが競合して並ぶテキスタイル通り。

↑アラブ・ストリートはテキスタイル街。仕立屋や、ビーズなど手芸用品の店もあります。

カンダハール・ストリート Kandahar Street」には、かつての「サルタンの宮殿 Istana Kampong Glam」を改装して造った「マレー・ヘリテージ・センター Malay Heritage Centre」があります。

リノベーションのため閉館中でしたが(2012年5月現在)、シンガポールにおけるマレー系民族の歴史や文化を紹介しています。

その敷地内にある、ヴィラを改造したマレー料理のレストラン「テパック・シレー Tepak Sireh」をはじめ、マレーやインドネシアの料理店も並びます。

ほかに、個性的なブティックやカフェが進出中の「ハジ・レーン Haji Lane」、「バリ・レーン Bali Lane」といった小さな通りにも注目。

チャイナタウンやリトル・インディアよりも規模がずっと小さく、全部で500メートル四方程度のエリアなので、大人なら1〜2時間もあれば見て回ることができます。

ただし、歩道が狭いところも多いので、ベビーカーでは歩きづらいかも…

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